コラム
一般的な保険の基礎知識など、お役立ちコラム
自転車保険は加入するべき?
大きな事故を起こしそうにない子供であっても、自転車保険に加入するべきなのでしょうか。自転車保険の必要性と自転車保険の選び方について解説いたします。
保険料がかかるから、あるいは大きな事故を起こしそうにないから、子供は自転車保険に加入しなくてよいと考えていませんか。気持ちはわかりますが、以下のポイントを押さえておかないと、大きなトラブルに発展するかもしれません。自転車保険の必要性を解説するので参考にしてください。
「加害者になる前に入っておきたい自転車保険」
警察庁交通局が発表している「令和2年中の交通事故の発生状況」によると、2020年に自転車が第1当事者又は第2当事者となった事故は67,673件も起こっています。この中には、子供が加害者になったものも含まれています。
※「第1当事者」とは、最初に交通事故に関与した事故当事者のうち最も過失の重い方を言います。
自転車事故で相手に損害を与えると、損害を賠償する義務が生じます(刑事責任を問われることもあります)。過去の事例では、男子小学生が加害者となったケースで9,521万円の賠償判決が出ています。個人賠償責任補償が付帯されている自転車保険に加入していれば保険会社から保険金が支払われますが、自転車保険に加入していなければ全額を自己負担しなければなりません。自転車保険に加入せず子供が自転車を運転することは、非常に大きなリスクと考えられます。
「乗る頻度が低ければ自転車保険は加入しなくても大丈夫?」
自転車に乗る頻度が違っていても、事故を起こしてしまうリスクは同じです。
- 通勤で駅まで行く
- 通学で学校まで行く
- 子供が友達と遊びに行く
- 近所のスーパーまで買い物に行く
- 普段は乗らないが、たまに移動で使う
どれも絶対に安全なものはありません。たまにしか乗らない場合でも、自転車に乗る機会が1度でもあるのであれば、自転車保険に加入すべきです。
「自転車保険の加入義務化について」
各自治体において、自転車保険の加入を義務化する地域が年々増えています。ただ、未加入であっても、罰則を設けている自治体はありません。罰則がなければ未加入でも良いのでしょうか。自転車事故を起こして相手に重大な怪我を負わせてしまった場合、その賠償金が支払えるでしょうか?自転車保険は、相手を守るとともに、自分自身も守ることになります。安心安全な運転はもちろんですが、保険料をもったいないと思わず、万が一の事故に備えて自転車保険に加入しましょう。