コラム
一般的な保険の基礎知識など、お役立ちコラム
TSマークとは？ 補償内容と必要性について
貼付していると自転車事故に遭ったときに補償してくれるTSマークについて、補償内容や加入方法などを解説しています。
TSマーク付帯保険と聞いてピンとくる方は少ないでしょう。TSマーク付帯保険は自転車に向けた保険のことで、TSマークが貼付された自転車のみ事故のとき補償してくれます。この保険は自転車安全整備店でしか取り扱っていません。ここではTSマークについての必要性や補償内容について解説しています。
「TSマークとは何か」
TSマークは自転車に貼付されているもので、自転車安全整備士が点検したことを証明するマークになります。青色と赤色があり、それぞれ補償内容が異なります。ここではTSマークの役割と点検を行う自転車安全整備店・自転車安全整備士について説明します。
「マークの色によって補償内容が違う」
TSマークには青色と赤色がありますが、付帯されている保険の補償内容はそれぞれ違います。また補償金額も違いますから、利用する際はきちんと確認しておく必要があります。それぞれの補償内容は以下のとおりです。
・青色TSマーク
「傷害補償」
入院15日以上／死亡、重度後遺障害（1〜4級）
一律1万円／一律30万円
「賠償責任補償」
死亡、重度後遺障害（1〜7級）
限度額1,000万円
・赤色TSマーク
「傷害補償」
入院15日以上／死亡、重度後遺障害（1〜4級）
一律10万円／一律100万円
「賠償責任補償」
死亡、重度後遺障害（1〜7級）
限度額1億円
「被害者見舞金」
入院15日以上
一律10万円
「自転車安全整備店と自転車安全整備士について」
TSマークは自転車安全整備店で貼ってもらうことができます。自転車安全整備店とは公益財団法人日本交通管理技術協会に登録している自転車店のことで、TSマークを取り扱うことができます。そこで勤務しているのが自転車安全整備士です。自転車安全整備技能検定に合格しているのが条件になるため、専門分野の仕事になります。そのため、自転車の点検整備はもちろんのこと、安全に利用するための指導も行っています。
ちなみに、自転車安全整備店を経営するには、点検整備ができる作業場が5平方メートル以上確保されていなければいけません。また、点検整備にあたり必要な工具などが装備されていること、道路から作業場に簡単に自転車を持ち込める造りになっている必要があります。
「TSマーク付帯保険とは？補償内容を解説」
TSマークを貼付した自転車に搭乗している人を対象にした保険のことで、さまざまな補償が付帯されています。万が一自転車事故に遭ってもTSマーク付帯保険に加入していれば、安心して自転車を運転できます。またこの保険に加入していれば所有者だけでなくその家族も補償対象になるでしょう。
「補償内容について」
TSマーク付帯保険に加入していると、次の補償を受けることが可能になります。
1.傷害補償
自転車に乗っている人が事故に遭った場合に補償されます。TSマークの色によって補償金額は異なりますが、重度後遺障害でも補償してくれるので安心です。
2.賠償責任補償
死亡してしまった場合や1〜7級の重度後遺障害の場合に補償されます。
3.被害者見舞金
15日以上の入院治療が必要な場合に適用されます。ただし第三者に傷害を負わせてしまい、損害賠償責任が発生しないと適用外になりますので注意してください。また、青色TSマークは見舞金が付帯されていません。
「TSマーク付帯保険に加入する方法」
TSマークが貼付されれば、TSマーク付帯保険に加入していることになります。そのため難しい手続きは不要です。ただ保険が適用される期間は1年なので、継続する場合は更新しなければいけません。また加入時に「ＴＳマーク付帯保険加入書（お客様用）」が渡されるので、大切に保管しておきましょう。
「更新方法について」
1年後もTSマーク付帯保険に加入する場合は、前述したとおり更新が必要になります。その際はふたたび自転車安全整備店で点検整備を受け、TSマークを貼付してもらうと更新完了です。